シンコペーションってよく耳にする音楽用語のひとつだと思うのです。
「小洒落た感じがする」とか、「勢いが生まれる」とかいろんなイメージがあると思いますが、一体なんなんでしょう?
今回は、そんなシンコペーションについて紹介します。
シンコペーションとは 〜言葉の意味〜
まず、「シンコペーション (syncopation)」について意味を調べてみると。。。
西洋音楽において、拍節の強拍と弱拍のパターンを変えて独特の効果をもたらすこと
(シンコペーション – Wikipedia)
ほかのサイトも、
「 切分音」ともいい, 拍子, アクセント, リズムの正常な流れを故意に変えることをいう。
(シンコペーションとは – コトバンク)
それには次の3つの方法がある。
(1) 同音高の 弱拍]部と 強拍部を結び, 強弱の位置を変える。同一小節の場合は1つの音符にまとめて書くか 弧線( タイ) で結び,続く小節にわたる場合は,タイで結んで表わす。 (2) 強拍部を休止にして,弱拍部のみ残しておくことによって,アクセントが移動する。 (3) 記号を弱拍部に付して,強弱の関係を逆にする。
要するに、「シンコペーション」とは
- 聞き手に強いインパクトを残すためのテクニックのひとつ
- 強 弱 強 弱 (4拍子の場合)と続くはずのセオリーを意図的に崩すもの
- シンコペーションにはいくつかの表現方法がある
また、似たような効果をうむテクニックに、「アンティシペーション」というものもありますが、リズム隊においては、シンコペーションさえ理解できればOKだと思います。
基本のリズム 〜 強拍と弱拍 〜
基本のリズム進行を崩すためのシンコペーションを理解するには、まず基本のリズム進行がどう成り立っているのかを知る必要があります。
まず、正規のリズム進行では小節の頭(1拍目)に強拍がくることとなっています。例えば、
2拍子の曲であれば、[ 強拍・弱拍 ]
3拍子の曲であれば、[ 強拍・弱拍・弱拍 ]
4拍子の曲であれば、[ 強拍・弱拍・中強拍・弱拍 ]
ここで理解しなければいけないのが、「強拍・弱拍はアクセントを意味するものではない」ということです。あくまでリズムの1拍目を強拍と呼ぶと決められているだけです。
実際の演奏(特にリズム隊)では、弱拍にアクセントが置かれるケースの方が多いような気がします。
シンコペーションのやり方
シンコペーションのやり方には、以下で紹介するようなパターンがあります。
どのパターンも強拍が前の弱拍を「食う」感じに聞こえるため、ミュージシャンはシンコペーションのことを「くう」と読んだりしています。
Pattern1
弱拍から次の小節の強拍にかけて同音を伸ばす
とか、
Pattern2
弱拍から同じ小説内の次の強拍に準ずる拍にかけて同音を伸ばす
とか、
Pattern3
2個以上の弱拍を、直前の強拍よりも長く伸ばす
Pattern4
強拍を休止する
とか、
Pattern5
弱拍にアクセントを置く
Pattern6
本来の拍子とは別の拍子にする
実際演奏してみると、短いフレーズの中だとパターンの違いはほとんどわかりません。
あくまで視覚的に表すためのテクニックだと思います。
まとめ
シンコペーションは、強拍・弱拍から作られる正規のリズムをあえて崩すことで、よりインパクトの強いものを生み出すテクニックです。
実際の演奏では、オフビートにアクセントが乗るケースが多いです。ただし、頭のなかではしっかり1拍目を意識するのは言わずもがなです。
本来音楽とは決まった形のない無形物です。
それを譜面という形(ルールを設ける)にすることで、視覚的に表現できるようになり、形として残すことができるようになり、発展してきました。ルールが明確になったことで、そのルールをあえて崩す考えも生まれてきたのだと思います。
新しいものを創造するためには、まずは基本を知ることが大事!!ってことですかね。
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