ある日突然、階段から転落して第一腰椎を骨折。そのまま緊急入院となり、約1ヶ月が経ちました。
この記事では、私が階段からの転落で第一腰椎骨折と診断され、手術を受けるまでの約1ヶ月間のリアルな入院生活を綴ります。骨折の程度や治療方針によって状況は様々ですが、ベッド上安静の辛さや日々の生活の様子が、同じような境遇の方に、少しでも参考になれば幸いです。
最初の病院での入院生活(約1週間)
事故で救急搬送され、レントゲンとMRI検査の結果、第一腰椎骨折との診断でそのまま入院に。しかし、専門医が不在だったため、ここでは手術は行えず、転院先を探すことに。
とにかく辛い「ベッド上安静」の日々
医師からは「ベッド上安静」の指示。これは、食事や排泄など、すべてをベッドの上で済ませなければならない状態を意味します。もちろん、お風呂にも入れません。
- 体を起こすのはNG
- 腰を曲げる・ひねる動きはご法度
体を起こす角度は、痛みが引けば20度までOKとのことでしたが、最初の数日は10度でも激痛が走る状態。慣れないうちは、寝返り一つ打つのにも一苦労でした。
食事は体を横に向けたまま食べざるを得ず、食欲もわかずに半分以上残してしまう日が続きました。
痛みと時間の過ごし方
処方されたのは痛み止めと胃薬だけ。それでも、少し動くだけで腰には痛みが走ります。
痛みのせいか日中も眠っていることが多く、動けないこと自体は、私の場合そこまで苦痛ではありませんでした。
ひたすら天井を眺めたり、スマートフォンをいじったりして時間を潰す毎日です。
この間に、治療法や自宅近くで専門医のいる病院を探したり、転院する際の移動手段を探したり。起きている間にやることはたくさんありました。
ただ、人によっては精神的にかなり滅入ってしまうかもしれません。限られた状況でできる、自分なりのストレス発散方法を見つけておくことが大切だと感じました。
どうする?ベッドの上でのトイレ問題
寝たきりでも、もちろん生理現象は待ってくれません。看護師さんからは「3日以上出なければ下剤を処方します」と言われる始末…。
動けない患者の場合、一般的にはカテーテルやおむつを使用するそうですが、どうしてもおむつには抵抗があり、私は尿瓶と「差込便器」を使わせてもらうことにしました。
しかし、ベッドに寝たまま用を足すのは想像以上に難しく、体が無意識に拒否してしまうのか、なかなか上手くいきませんでした。
恐怖を感じた検査への移動
検査室へ向かう際は、ベッドからストレッチャーに乗り移って移動します。この「乗り移り」が、まさに激痛との闘いでした。
まだ痛みが強いうちは、自分で乗り移ることもできず、2〜3人の看護師さんに「ヨイショ!」と体を持ち上げられて移乗するのですが、息が詰まるほどの痛みで声も出ません。検査の行き帰りで繰り返されるこの移乗は、正直なところ恐怖でしかありませんでした。
転院から手術までの道のり(約3週間)
紹介先の病院へ転院し、改めて外来で診察を受け、レントゲン、CT、MRI、採血といった一通りの検査を行いました。
再検査を経て、ついに手術日が決定
診察の結果、医師から手術が必要である旨の説明を受け、その場で2週間後に手術日が決まりました。
手術までの間も、引き続きベッド上安静は続きます。脊髄管の造影検査や心電図、肺機能検査など、初めての検査ばかりで不安もありましたが、これらは幸いにも大きな痛みを伴うことなく終えることができました。
ギプス生活と新たな試練「かゆみ」
入院翌日、体幹を固定するためのギプスを装着。これまでは体を起こすことすら許されませんでしたが、ギプスのおかげで45度までベッドアップできるようになりました。
しかし、ギプスを巻くと当然お風呂には入れず、体を拭ける範囲も限られてしまいます。そして1週間ほど経った頃から、新たな敵が現れました。それは…ギプスの中の猛烈なかゆみです! 掻きたくても絶対に掻けないもどかしさ。このかゆみは手術前日まで続き、かなりのストレスになりました。
ただ、安静にしている時の痛みがほとんど無くなったのは幸いでした。「元気なのに動けない」という、もどかしい状態です。
3週間ぶりの入浴!そして手術へ
手術前日、ついにギプスが外され、事故から3週間ぶりに入浴の許可が出ました!
湯船には浸かれませんでしたが、ベッドに寝たまま全身を洗ってもらえるシャワー浴(洗車機のような機械でした)は、本当に天国のような心地よさでした。
心も体もさっぱりとさせ、翌日、私は万全の態勢で手術に臨むことができました。